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2015.04.20 COFFEE PEOPLE ~ vol.1 辻直子 ~

 

~ コーヒーは生活と寄り添うアイテム ~

 

毎月、各界のゲストとコーヒーを入り口に様々なトークを繰り広げていくCOFFEE PEOPLE。

記念すべき第一回の今月は、数々の女性誌や有名女優でのスタイリングで活躍中スタイリスト・辻直子さんが登場。毎日の生活に欠かせないというコーヒーの魅力と、スタイリストの原点についてお話しいただきました。
(聞き手:鳥羽伸博(TORIBA COFFEE代表) 構成:内田正樹 写真:荒井俊哉)

 

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― 辻さんは毎日コーヒーを飲まれるそうですね。
「はい。まずは朝、起きたらすぐに飲みます。そこから一日中、ずっと飲んでいます」

 

― 惰性ではなく、生活の一部として?

「そうですね。カフェインが切れると云々みたいなことでもないし。私にとっては水と同じような存在です。多分すごい時間と、あとは高い豆という意味じゃなくて量として、結構なお金を払ってきた気がしますから(笑)。たとえば仕事が忙しくて、合間が5分しかないとしても私はコーヒーを飲んじゃう。仕事の合間にテイクアウトのものを買ったり、カフェや喫茶店に行ったり。カフェよりも純喫茶が好きですね。水というよりも、むしろ息継ぎに近いのかもしれません(笑)」

 

― 毎日の生活に、当たり前の存在としてコーヒーがある。まさにTORIBA COFFEEのコンセプトそのものです。
「たしかにコーヒーがあるだけで過ごせる時間って、たくさんありますね」

 

— 好みの味はありますか?
「難しいことはよく分かりませんが、好き嫌いははっきりありますね。“面白い味”が好きです。フルーティーな味とか。あとは重い感じかな。家ではドリップで、いろいろと飲みます。旅や出張で出かけた先で買ってきたコーヒーの袋がごろごろと転がっています(笑)。外ではカフェラテとかカプチーノはあまり飲まなくて、いわゆるレギュラーコーヒーばかり飲んでいますね……あの、私、こんな感じですけど、お話しとして大丈夫ですか?(笑)」

 

― もちろん。むしろ正しいくらいですよ。ブレンドはそのお店を代表する、言わばシグネチャーモデルですから。バーバリーでいえばトレンチコート。フレッドペリーでいえばポロシャツみたいなね。
「それならよかった(笑)」

 

― たとえばワインは作り手さんが葡萄から作って、出来上がった製品を僕たちが飲む。だから保存状態が同じであれば、ある意味世界中どこで飲もうが同じラベルなら同じ味です。でもコーヒーは焙煎する人によって全く味が変わってしまうので、そこが個性になる。
「そうですね」

 

― でも、どうしてもやれ産地がどうだ、精製がどうだという話ばかりになりがちになる。でも、そういうことよりもっと大事なことがあるんじゃないかとうのが、TORIBA COFFEEのコンセプトのひとつでもあって。もちろん美味しさを追求はしていますが、決してコーヒーが主役であることが大事な必要はないと思うんです。
「私もコーヒーって身近というか、生活と寄り添っているアイテムだと思います。たとえば冬の屋外ロケで、一杯のコーヒーがあるだけでほっとする。美味しいことも大切だけれど、いろんな役割を果たしてくれる存在だと思います」

 

~ コーヒーと服は両親譲り ~

 

「(※TORIBA COFFEEの100%ピュア・ハワイ・コナを飲んで)。あ、これ美味しい! 華やかで、パッと記憶される味ですね。『昨日飲んだあれ、美味しかったなあ』って、後から自然と思い出さす味って、いいですよね」

 

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― ありがとうございます。辻さんにとってのファッションの目覚めとは?
「最初に服に興味を持ったのは小学校の頃でした。両親、特に父が洋服好きだったので、服だけはとても自由に買い与えてもらえました。おもちゃが欲しいって言った覚えはあまりないけど、洋服はいつもおねだりしていて(笑)。小学校一年生の頃からコーディネートをしてお店に行っていました。そうしたらある時、学校の先生が、学校での暮らし振りを伝える通信欄に「もうちょっと他の子供たちと同じような服装を考えてください」と達筆な赤字で書いてきて。私、すごく落ち込んで家に帰ったんですが、お母さんが『気にしなくていいのよ』と一言。とっても安心したし、嬉しかったですね」

 

― 辻さんの単行本『「6割コンサバ」の作り方』では映画とファッションの話題も出てきます。映画で印象的だったものは?
「衝撃的だったのは『アメリカン・サイコ』でしたね」

 

― 単行本は2冊目ですね。これ、結構な量で自分の秘密を明かさなきゃいけない試みだと思うのですが、やっぱり上梓してみると嬉しいものですか?
「嬉しさと不安が半分半分ですね。裏方というスタイリストの域をこえる表現だったので、自分としては傍目に映るよりは結構な覚悟が要りました」

 

― 教えたくないことは教えていない?
「それはまったくないですよ。みせてますよ」

 

― タイトルがタイトルだけに、本当は6割ぐらいしか教えないのでは?
「そんなことないですよ!(笑)」

 

― ご両親もコーヒーを飲まれますか?
「すごく飲みます。だから私が美味しい豆を見つけると買ってあげたくなるんです。別に私が挽いたわけでも焙煎したわけでもないんですが(笑)、二人が『美味しい』と飲んでいるのを見ていると、私もすごく嬉しい。父と母にコーヒーカップをあげることも多いですね」

 

― 辻さんの洋服好きとコーヒー好きはご両親譲り。小さい頃からそうなる環境があったんですね。
「本当にそうですね。私はまだ独身ですけれど、大事な人や家族が出来たら、やっぱり家でコーヒーを淹れてあげたいですね」

 

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辻 直子 / Naoko Tsuji

モダンかつフェミニンなセンスを持つ人気スタイリスト。

数々の女性誌や女優のスタイリング、ブランドのディレクションで活躍中。近著は雑誌BAILAの連載をまとめた『「6割コンサバ」の作り方』(集英社刊)。
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